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カウンセラーブログ

    • 2024.11.19
      • 愛着

      愛着(アタッチメント)②/ 子どもの頃の問題では終わらない

      群馬県伊勢崎市の公認心理師、心理カウンセラーの梶間久美子です。

      愛着について今回は②として、大切な人との関係づくりには段階あること、そしてその段階ごとに解説したいと思います。

      愛着とは、特定の養育者との情緒的な絆のことを言います。

      愛着の形成には、4つの段階があると言われています。

      今回は、愛着形成の4つの段階についてそれぞれどのような特徴があるのかを解説いていきます。

      Bowlby(ボウルビィ)愛情の発達段階 

      乳児が主に母親にたいして愛着を抱くようになる、その段階についてBowlbyが提唱した理論です。

      第1段階:人に反応(出生~3か月頃まで)

      この段階は、特定の人物を認識できません。

      乳児は親に限らず人に反応します。

      よって、視覚、聴覚で相手を捉えられる傍にいる大人に、手を伸ばしたり、泣いたり、微笑を浮かべたり、発声したりして愛着行動を取ってきます。

      大人にお世話されながら『基本的信頼が構築』されていきます。

      第2段階:親に反応(6ヶ月前後)

      この頃になると、少しずつ関わる人物を認識できるようになってきます。

      特に親に反応するようになります。

      親が声をかけたり、微笑みかけることで、より他人よりも喜んだり泣き止むなど愛着行動が強くなってきます。

      「ママだ」「ママじゃない」

      ママだと泣き止む、ママだとより喜ぶ。このような『愛着の選択性』がでてきます。

      第3段階:親を求める【安全基地】【安心基地】(6ヶ月頃~2.3歳頃)

      この頃になると、特定の人に守ってもらえると認知します。

      栄養をもらえる、危険から守ってもらえるなどの『生物学的な結びつき』というのがあって、それが満たされる状況を【安全基地】とみなすようになります。

      【命を守ってもらえる安全基地】となります。

      そしてこの時期になると、特定の人(親など)と、そうでない人物がより顕著になります。

      そのため、親でない人物からの関わりを避けたり、警戒心を持つようになります。

      特定の人といると安心する、落ち着いていられるのが【安心基地】です。

      守ってもらえる、ご飯がもらえるという【安全基地】だけではなくて

      【情緒的な絆の安心基地】になります。

      ママなどの愛着の対象が【安全基地】であり【安心基地】として機能するようになる。

      子どもが親を求めるようになる。

      これが第3段階です。

      第4段階:親から離れられるようになる(3歳前後~)

      安全・安心が特定の愛着対象に対して定着すると、愛着対象の存在がイメージとして心の中に残るようになります。

      そうなるとママが目の前にいなくても「何かあったらママが守ってくれる」のように、

      心の中にママが存在するようになります。

      これは内的作業モデルといった表象機能の発達により、心の中に大切な人がいるといった安心感が育まれます。

      それまではママから離れられなかっけれども、心の中にママの存在が定着していると、少しの時間ならママのもとを離れられるようになります。

      これは親がしっかりと愛着対象として【安全基地】【安心基地】として機能しているからこそ、

      子どもは外へ『探索活動』ができるわけです。

      子どもは本来、好奇心でいっぱいです。

      だから、なにか興味があるものの方へ1人で行ってみたくなります。

      けれども、心の中に親の存在が内在化されていないと、不安で不安でママから離れられません。

      好奇心より不安が勝って動けなくなってしまいます。

      子どもの頃の問題で終わらない

      子どもの頃に形成された愛着は、子どもの頃で終わらないのです。

      子どもの頃に形成された愛着は、その後の対人行動やストレス耐性などに影響します。

      大人になってからの

      辛い時に人に話したり、相談して落ち着こうとするか

      子どもの頃、辛い時に親に話したり相談することができていたかどうか。

      あなたが辛そうなとき親からの優しい働きかけがあったかどうか。

      困った時に、人に助けを求めることができるか。人に頼れるか。

      子どもの頃、困ったときに親に聞くとか、助けてもらえていたか、親に安心して頼ることができていたかどうか。

      あなたが困ったときに親はいつでも聞いてよい雰囲気だったか、快く助けてくれたり、そもそもあなたが頼れるような親だったか。

      ◆精神的に安定しているか

      あなたにとって親が【守ってもらえる安全基地】【情緒的な絆の安心基地】となっていたかどうか。

      そもそも家の中があなたにとって怖い場所だとしたら、安心基地とは思えないでしょう。

      親側にならかの問題があって、あなたは求めたにも関わらず情緒的な絆を結ぶことができなかったかもしれません。

      精神の安定も子どもの頃の愛着が大いに関係しています。

      また、愛着の問題が強い場合は

      ●共生関係 

      まるで2人で1人のような関係。お互いが依存的。1人になることへの恐怖心。

      ●DV

      身体的DV・経済的DV・心理的DV

      ●ストーカー

      相手が好意を持っていようといまいと関係なく、乳児が母親の後追いうをするように相手につきまとう。

      ●自傷行為

      ●依存症(共生関係、DV、自傷行為も依存に入る)

      仕事中毒・摂食障害・恋愛依存・セックス依存・ギャンブル依存症・買い物依存症・スマホ依存・運動依存・不倫依存など・・。

      ●自立が怖い・結婚が怖い(親から離れるから)

      ●家から出られない・親と離れることに強い不安を感じる

      などの問題が生じてしまいます。

      【愛着のカウンセリング】こころの保健室ができること

      こころの保健室では《愛着のカウンセリング》を実施しています。

      赤ちゃんの頃のことは、赤ちゃんに戻ってやり直さないと解決しないんじゃないの?

      と思う方もいらっしゃると思います。

      あなたが何歳であろうと【愛着の問題】は解決していけます。

      あなたの中に『安全感』『安心感』を育んでいきます。

      今は不安定な自己かもしれませんが、『愛着のカウンセリング』で健全な自己の核が形成されていきます。

      なぜ、そんなにきっぱりと言えるのか。

      それは、愛着のカウンセリングは科学的な根拠があり、その技法には裏付けが存在するからです。

      自分の悩みは愛着が関係しているかもしれない。

      結局、大切な人とは関係が壊れてしまう。人間関係に悩んでいる。

      寂しいけれど、人との関わるのがなんだか怖い。

      周りに人はいても、なんだかとても孤独。

      なんか寂しいときに衝動的な行動を繰り返してしまう。心から後悔すや反省をするんだけれど、また衝動的に行動してしまう。

      愛着のことかどうか自分ではわからないけど、とにかく悩んでいるんだ。

      という方がいらしたら、お気軽にお問い合わせください。人の悩みで大きいも小さいもありません。

      いま困っていても、もしかしたらあなたは人に頼るのは苦手かもしれません。

      これまで多くのクライエント様たちが「自分のことを話すのは苦手」「人に支援してもらうのは慣れてない。苦手」で、スタートしています。

      困ったときに人に頼るのは弱さではありません。

      幼い時に頼れせてもらえなかったり、親自身が大変そうであなたが安心して頼れなかったら

      どんなに辛くても、どんなに困っていても自分でなんとかするべきだと思うかもしれない。

      私も自分の悩みについては、担当の心理師に頼っています。これは何ら恥ずべきことではありません。

      私は思います。緊張しながら、苦手なことをしにきてまで自分のことを何とかしようとしているクライエント様は勇者だと。

      そして「私に話したり、頼ることは簡単なことではない」と心に置きつつ一緒に居させていただきます。

      あなたが諦めないかぎり、わたしは諦めない。

執筆者プロフィール
梶間久美子
公認心理師
心理カウンセラー
梶間 久美子
KUMIKO KAJIMA
こころの保健室のホームページをご覧いただき、誠にありがとうございます。
梶間久美子は、愛着の無意識レベルのことから、嫌われる怖さ、居場所のなさ、劣等感、自信がないなどの自己に関するお悩みや、様々な人間関係のお悩みなどの根本解決を支援する公認心理師です。
あなたが諦めないかぎり、わたしは諦めない。

あなたをこころの保健室で待機しています。
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