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2024.09.30
- 人生脚本
人生脚本(life script)⑤/ 人生脚本の形成(幼児期)
群馬県伊勢崎市の公認心理師、心理カウンセラーの梶間久美子です。
私たちは、自分の人生脚本を書きあげていくにあたり、発達段階ごとに素材を変えています。
今回は、人生脚本⑤として、人生脚本の形成における幼児期について解説いたします。
■承認の飢え(承認欲求)
幼児期は【承認の飢え】がでてきます。
自分の存在
自分の価値
自分の意見
自分の考え
やったこと
できたこと
を認めてほしいという欲求です。
この時期にどんな種類のストロークが与えられたが鍵になります。
ストロークについては、ブログの「人生脚本①/人生脚本とは」で解説しましたが、人生脚本の形成には大事な素材になりますので、改めてここの後半で解説させていただきます。
承認の飢えが幼児にとって満たされるかどうか、そうでもないかは、後の自信に繋がります。
児童期、青年期、成人になった時に、自分に自信が持てるかどうか、
できていることに目や心が向いて、自分ができていることを認めてられるか
などに大きく関わっています。
この頃は、色々言い出します。いろいろ自分でやりだします。自分でやりたい。
親からしたら、幼児の意見・考えは大したことないかもしれません。
その自己主張は通せないものかもしれない。
親からしたら、幼児のやったこと、できたことは大したことない、又はそんなくらい当たり前
と思うかもしれません。
いろんな経験をしてきて、いろんな学びをしてきた大人のフィルターを通してみたら
幼児のできたことなんて、ちっぽけなことにしか思えないかもしれません。
幼児の世界観は違います。
2.3年、生きてきたなりの意見があります。考えもあります。
まだ2.3年しか人生経験してないのに、こんなにたくさんのことができている。
それは全てが当たり前ではありません。
この子(その個)自身であり、その子(その個)の能力です。
■第一次反抗期・自我の芽生え
幼児期になると自我の芽生えがおきます。
「あれしたい」「これしたい」「自分でやりたい」「私はこれが好き」「私はこれ嫌い」
よく言うイヤイヤ期です。
イヤイヤ期って、親側の一方的な見方で言っていますね。
幼児側からしたら「自我の芽生え期」といえます。
幼児期に自己主張がでてきます。自分でやりたいもでてきます。
そんな中で肯定的なストロークがもらえると自信がうまれます。
逆に、なんでもダメダメと否定的なストロークや
頑張ってできたのにノンストローク(無視)ばかりもらうと自己否認の感情が育っていきます。
■ストロークとは
ストロークとは、ある人の存在や価値を認識する言動や働きを指します。
すなわち人から得る全ての刺激がストロークです。
ちなみにストロークは子どもだけがが欲する欲求ではありません。
大人の私たちもストロークへの欲求はしっかりとあります。
大人になったって、「あなたがここにいます」と自分の存在を認識してほしいと思いませんか?
あなたは家族から無視されたり、自分の食事だけ用意してもらえなくても心地良いですか?
職場にて、挨拶しても挨拶がかえってこなくても、ここに居るのにまるでいないかのように周りがしていても心地よくお仕事ができますか?
できたこと、やったことを認識して褒めてもらえたら元気になりませんか?
乳児・幼児と同じように、私たち大人も毎日を生きるためにストロークという心の栄養が欲しいし必要なのです。
■ストロークの種類
ストロークには、「肯定的なプラスのストローク」「否定的なマイナスのストローク」
そしてストロークがない「ノンストローク-」に分ける事ができます。
▼肯定的ストローク《心地良さ・満足感を与え、存在意味を感じさせるもの》
抱っこ・抱きしめる・関心を持つ・撫でる・見守る・微笑む・真心で接する・保護する・秘密を守る・信頼する・目を見る・添い寝をする・さする・傾聴する・賛成する・許してあげる・ねぎらう・ほめる・話しかける・一緒に遊ぶ・認める・許可する・間違いを謝る・教えてあげる・勇気づける・「生まれてきてくれてありがとう」「あなたがいてくれるだけで幸せ」「勉強ができてもできなくてもあなたが大切だよ」「失敗してもあなたを認めているよ」顔を見ただけで嬉しそうにしてくれる。など。
▼否定的ストローク《不快感情を与え、自尊感情を損なわせる》
叩く・蹴る・げんこつ・にらむ・つねる・見下ろす・機嫌が悪くなる・恥をかかせる・自由を奪う・顔をしかめる・嫌な顔をする・嘲笑する・思考や感情や行動をコントロールする・𠮟る・責める・非難する・強制する・噓をつく・秘密をばらす・馬鹿にする・文句を言う・悪口をいう・陰口・軽蔑する・「お前なんか生まれてこなければよかった」「あなたは何にもいいとこが無い」「あなたはいてもいなくてもどっちでもいい」「たとえあなたが何をしようが認めない」など。
▼ノンストローク《否定的ストロークより辛いもの》
無視・無関心・ほったらかし・目をそらす・聞こえないふりをする・そっぽむく・返事をしない・約束を守らない・抱っこしない・食事を与えない・話しかけない・お風呂に入れない・病院に連れて行かない。など。
幼児期に両親や周りの大人たちに与えられたストローク(そう認識した)の種類によって、人生脚本形成に大きな影響がでます。
■承認の飢えは褒められただけでは満たされない
承認の飢えは
「承認の飢えだから、褒めたら大丈夫でしょう」と思われがちですが、
そうとは言い切れません。心理師として、承認の飢えを満たすポイントをお伝えします。
幼児が承認の飢えを満たせる感覚は、肯定的なストロークが大前提ですが、
そこに親の喜び・嬉しさなどの感情が伴っていることが大切です。
多くの人は「親から褒めてもらいましたよ」と言います。
けれども、今の自分に自信がない、できてないことに目がいって「まだまだ全然できてない」
とか、できたとこは見ないで「あそこは失敗した」と思い、いつまでやっても何をやってもダメな感じ。自信が無いのです。
よくよく聞くと、「親に言葉では褒めてもらったけれど、その時の顔がなんだか怖かった」とか、
「親は口では認めてくれてたけれど、心から嬉しそうにされていなかった」
「自分ができたとき、親は『よくやった。頑張ったね』と言ってくれたけど、喜んでくれた感じがしなかった」
という場面はよくでてきます。
幼児は自分の存在や、自分でできたこと、自分で考えたことを、自己主張したことなどに対して
喜びや嬉しさで親の心が動いた肯定的なストロークが渡されると
幼児の【承認の飢え】は満たされていきます。
幼児期の承認の飢えが満たされたかどうかは、自分に自信を持ち達成感・満足感を味わう人生脚本を形成するのか、
又は、自分に自信がなく、自己否定感・失敗を味わうような人生脚本を形成していくか。
幼児期の承認の飢えは人生脚本の形成に大きな影響があります。
■こころの保健室ができること
こころの保健室では人生脚本の書き換えができます。
10人いたら10通りの人生脚本が存在します。
みなさんのドラマは、禁止令が組み合わさり他の要素が組み込まれたオリジナルの脚本です。
自分の人生なのに、主役が自分自身とは限らなんです。
自分の人生にもかかわらず、自分はエキストラだったり、主役の引き立て役や表舞台に出てこない、
という脚本も珍しくありません。
自分はダメだ・失敗ばかり・全然できてない
こんな自己否定感の人生脚本であったり、
なにか人生脚本が非建設的なものであったら
いつからでも、何歳からでも遅いということはございません
人生脚本の書き換えをしていきましょう。
傾聴や認知の修正も大切ですが、それだけにとどまらず、幼い頃に内面で決断しものを再決断するカウンセリングを実施してきています。
それは、なにか特別なカウンセリングをするというものでもなく
いつものカウンセリングはすでに脚本に関わるものを自然と扱うことが多いです。
これまで通りに、こころの保健室では内面から変わるカウンセリングで根本解決をしていきます。
人生脚本を書き替えたい方、自分のことでな悩んでいる方、人間関係で悩んでいる方が
いらしたら、どうぞお気軽にお問い合わせ・お申し込みください。
カウンセリングオフィスこころの保健室
公認心理師 / 梶間久美子
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梶間久美子は、愛着の無意識レベルのことから、嫌われる怖さ、居場所のなさ、劣等感、自信がないなどの自己に関するお悩みや、様々な人間関係のお悩みなどの根本解決を支援する公認心理師です。
あなたが諦めないかぎり、わたしは諦めない。
あなたをこころの保健室で待機しています。