群馬県伊勢崎市のインナーチェンジングセラピーに基づいた心理カウンセリングオフィス
カウンセリングオフィス こころの保健室
090-5565-8080
090-5565-8080

  • 2023.06.23

    「対象喪失のカウンセリング」うつ病のきっかけ、抑うつ症状の原因となりえる喪失体験

    群馬県伊勢崎市の公認心理師、心理カウンセラーの梶間久美子です。

    6月18日は、心理カウンセリング力養成基礎講座の授業でした。

    全20講のうちの15講目。

    「対象喪失のカウンセリング」について、メンバーさんたちと学びました。

    私たちは、人生の中で様々な対象喪失の体験をします。

    死別

    離婚

    恋人とのお別れ

    愛する子どもの自立(同じ家に子どもが居ても、子どもの進学や就職が喪失体験になる人もいます)

    ペットロス

    体の一部機能を失うことも対象喪失です。

    転校

    転職

    退職

    財産を失うことも対象喪失です。

    結婚、これは独身時代の自分、住み慣れた家、家族との喪失体験です。

    夢を叶えるために頑張っていたけれど、家庭の事情でそれを断念せざるを得なかった場合は

    夢の喪失体験をします。

    私たちは、これまで多くの喪失体験をしてきたし

    今後の人生でも喪失体験をしていきます。

    そういった意味で、この授業もとても大切にお伝えしました。

    大切な人や大切なペットとお別れをした時に

    十分に喪失を悲しむという「悲哀の仕事」を自己完了していくことが望ましいです。

    けれどもその時に、感情を無意識も抑え込んだり

    お別れを受け入れなかったり

    目を背けたり

    別のことに逃避してしまうと

    心や体のバランスを崩してしまいます。

    心の病気や、体の病気になる可能性がとても大きいです。

    喪失体験が、抑うつ状態の原因になったり、うつ病のきっかけになります。

    誤解されやすいのですが、このカウンセリングの必要性は、

    お別れをした対象に

    今、未練があるか無いか

    今、好きか嫌いか

    今、吹っ切れているか、吹っ切れてないか

    ではないのです。

    お別れした時に、無意識であっても、抑え込んだ感情があるから

    こうして、心や体に辛い症状が出ているのです。

    頭では、もう吹っ切れているかもしれませんが、心では過去のことになってないのです。

    クライアント様の中には

    いま辛い症状が出ている

    いま心の問題が出ているが

    対象喪失が原因やきっかけだと気づいていない場合は多いです。

    喪失体験と今ある辛い症状の時期が一致してない場合が多いのもその理由の一つです。

    タイムラグがあるから、クライアント様自身は気づきにくいのです。

    だから私は、クライアント様のお話を取りこぼしのないようにして集中してお聞きしたいのです。

    ご本人が気づいていないところを探していくのもカウンセラーのお仕事です。

    それは正直、雑談や相談と全く違います。

    ただ聞いているようでも、そこには知識、技法、経験値が存在します。

    クライアント様が、少しでも楽になってほしいので

    何気ないお話であっても、大切に丁寧にお聞きします。

    そして、今ある心の辛さや、辛い症状に喪失体験が関わっていると

    わかったら、この対象喪失のカウンセリングを実施していきます。

    もちろん、クライアント様の意見や気持を伺いながら

    無理のないようにします。

    落ち込む、元気がない、眠れない、食欲がない、かゆみがおさまらない、痛みがある・・・

    抑うつ症状(まあまあ元気な日もあるけど、落ち込む日の方が多い)

    うつ病

    など、心や体の症状を抱えていませんか?

    もしかしたら、自分ではもう吹っ切れたとなっている

    過去の喪失体験が原因やきっかけかもしれません。

    通院だけではなく、一度、心の専門家にもお話してみることをお勧めします。

    お別れにまつわる授業なので、表情は神妙です。