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  • 2024.09.28NEW

    人生脚本(life script)④/【愛着のカウンセリング】 人生脚本の形成における乳児期にアプローチ

    群馬県伊勢崎市の公認心理師、心理カウンセラーの梶間久美子です。

    今回は、人生脚本シリーズ④です。

    愛着から、人生脚本の形成を解説したいと思います。

    愛着にまつわる問題は、認知を修正するとか、行動の変容を促すとかのレベルのカウンセリングでは解決は困難です。

    「愛着」は0歳~遅くても3歳くらいの、乳幼児が生死をかけている欲求です。

    まだこの時期は、脳の発達において、思考(認知)の部分は育ってないです。

    なので認知機能ができるずっと前の時期のことにアプローチする必要があります。

    本能的に備わっている強烈な欲求で生き抜いている時期のことを扱うには【愛着のカウンセリング】が必要です。

    愛着理論

    Bowlby Jhon(ボウルビィ)が「愛着理論」を提唱しました。

    Bowlbyは、愛着は『特定の対象との情緒的な結びつきを指し、乳幼児が母親との情緒的な相互作用を通して形成される、母親と確固たる絆である』としました。

    Bowlbyの「愛着理論」をふまえて、人生脚本の形成における乳児期についてみていきましょう。

    刺激の飢え(愛着欲求)

    乳児期の『刺激の飢え』とは愛着欲求のことです。

    この時期に、「抱っこしてもらいたい」「くっついていたい」という愛着の欲求がでてきます。

    乳児は肌からの刺激である、接触欲求に飢えています。

    この刺激の飢えが乳児にとって満たされているかどうかが健全な親子関係や安心感などに大きく関わっています。

    そしてここが大人になってからの、自分自身につてや人間関係に影響がでやすいところであります。

    『刺激の飢え(愛着欲求)』は乳児にしたら命を守るための欲求です。

    オキシトシン(絆ホルモン・愛情ホルモン)

    お母さんは、出産の際には母性行動を活性化させ、母子の絆を強める効果のある「オキシトシン」というホルモンが脳から分泌されます。

    「オキシトシン」は、幸せホルモン・愛情ホルモン・絆ホルモンとも呼ばれています。

    また、「オキシトシン」はお母さんだけではなく、お父さんの脳からも分泌されることが分かってきました。

    お母さんから愛されたい、愛情ってあるよね、愛はあるんだ、目を見て微笑んでほしい、危険から守ってもらえる、お母さんに抱っこされて安心したい…。

    私たちが生きるために本能的に備わっている欲求。

    この乳児の強烈な欲求を、オキシトシンが分泌されているお母さんが満たそうとしてくれるわけです。

    初めて聞く音ばかり、何の音かも全く分からない。

    まだ目も見えない。見えるようになっても事実が何なのかも全く分からない。

    生まれ出た瞬間から、お腹の中のあの守られて安全な世界とは別世界で生き抜く必要があります。

    人にとって、事実が分からないってとても怖いことなんです。

    何がどうなっているのか、あれは何の音なのか、この眩しさは何なのか、なにか不快なのは何なのか、

    「なんか怖いよ、抱っこして」と泣いても誰も来てくれないのはなんで?

    見捨てられたの?

    もしかしてこのまま独りなの?こままだと生きていけない。

    このように『刺激の飢え(愛着欲求)』が自分にとって満たされたか否かは、

    現実検討力が全くない乳児にしたら生死にかかわる大変重要なものです。

    抱っこ

    授乳(授乳は親と赤ちゃんの肌と肌が触れ合います。目と目とも触れ合います)

    触れてもらう

    目を見て微笑んでくれた

    このような『刺激の飢え』を満たしてもらうために赤ちゃん自身も、親や周りの大人たちに様々な働きかけをします。

    人生脚本シリーズ②で解説した【ストローク(心の栄養)】をもらうためです。

    肌からもらえるストロークです。

    存在そのもの

    大人が抱っこしたくなるような匂い

    泣くとこ

    笑うこと

    喉を鳴らすこと

    体をバタバタと動かすこと

    柔らかさ

    体型

    情緒的な絆を目指し、乳児の存在そのものが働きかけになっていますし、乳児からの働きかけもあります。

    親の情緒や「オキシトシン」の作用に加えて

    乳児からの働きかけがあり

    親も乳児に対して愛情が湧いて、乳児と親の相互作用を通して情緒的な繋がりができていきます。

    そして乳児と親との情緒的な絆は確固たるものとなります。これが【愛着】です。

    乳児は肌で決断する

    乳児期に、親の情緒が安定している状態の抱っこや、授乳、触れてもらったりの肌からの刺激や反応の中で愛着が形成させます。

    愛着の形成は、肌感覚、肌からの刺激なのです。

    『刺激の飢え(愛着欲求)』を満たされた乳児は、安心感や愛されること、愛される心地よさを肌から育んでいきます。

    【乳児は肌で決断】しています。愛情や安全、安心感や信頼感を肌感覚で決断します。

    親(親的な存在)との情緒的な相互作用を通して形成される、親(親的な存在)と強固な絆から

    乳児は「愛は存在すること」「愛情が存在すること」「守らている安全・安心感」「頼れる安全・安心感」「基本的信頼感」を肌で育んでいきます。

    自己については「自分は愛されている」「自分は愛される存在」「いるだけで愛される存在」

    人間関係については愛着の形成から、安定した人間関係を育むことができる。

    世の中にたいしては、乳児にとって親は後の世の中になりますので「世の中は安全」「世の中は信頼できる」

    という認識ができていくわけです。

    乳児期の愛着形成は、人が人生脚本を形成する要であると私は考えています。

    何らかの理由で親との情緒的な絆が育めなかった

    何らかの理由で幼児期に「見捨てられた」と肌で決断した。

    なんだかわからない不安を感じながら生き抜いてきた。

    この感覚がある方はほんとうに多いです。

    自分は情緒が不安定だ。

    少しの刺激で情緒がぐらつく。

    感情のコントロールが効かない。

    毎日をビクビク揺れている地面を生きているようだ。

    自分はどうやら愛着形成に、なにかを抱えているようだ。

    何らかの理由で親との情緒的な絆が確固たるものとなっていないと気づいている方が、私はいらっしゃると考えております。

    それは、あなた自身が悪いのではありません。

    そして、あなたの親が悪いのではありません。

    その理由はブログの「人生脚本(life script)③ / 人生脚本の形成(乳児期)」↓

    https://humanheartcare.com/info/blog/blog_counseling/20240926-3973/

    に書いてありますので、ぜひ読んで安心してもらいたいです。

    0歳~遅くても3歳までの、記憶もない、記憶があっても曖昧、

    何より肌で決断したことを一人で解決しようとすることはとても困難です。

    私が身をもって経験しているからわかります。

    私自身の愛着の問題は、第三者であるカウンセラーの支援を受けて解決してまいりました。

    こころの保健室でできること

    カウンセリングオフィスこころの保健室では【愛着のカウンセリング】で、愛着形成の再構築を実施しています。

    私たちは、乳児期に戻って親との愛着形成を育み直すことはできません。

    けれども、ご安心ください。解決の方法はあります。

    『内面から変わるカウンセリング』の背景理論のひとつである【愛着のカウンセリング】で、あなたの情緒の安定を図りながら、安定した人間関係を育んでいきましょう。

    人生において、安定した自己、安定した人間関係で毎日を生きることは、

    あなたの人生脚本を建設的な方向へ書き換えていくことになります。

    人生脚本を書き替えたい、自分自身について悩んでいる方、人間関係で悩んでいる方は、

    どうぞお気軽にお問い合わせ・お申し込みください。

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